意識底辺陰キャ理系大学院生が留学してた件について

はじめに

 

はいどうも.ズャです.

いつもはQiita界隈に生息してますが,今回は技術ブログじゃないのではてなブログで書いてみることにしました.

プレビューせずに編集出来るの結構便利ですね.

取りあえずつらつらと書き並べるので,見づらいと感じたら適宜編集するかもです.

 

この記事はWMMC Advent Calendar 2020 - Adventar4日目の記事です.

昨日はぱわぷろ君が「2020年で買ってよかったもの」の話をしてくれました.

もしガチのマウスの人がいたら今のところマウスの話がSophia君以外無いのはどうなんって思われてそう.でもこれがWMMCという存在なのでご容赦を.

 

さて本題.

筆者は今年8月末まで1年間ドイツに留学していました.

就活も終わり特に留年等なく卒業できそうなので,「理系大学生が留学するためには実際どういうことを考えるべきか」を共有しようと思いました.

だって留学する人周りにいなくて超苦労したんだもん...

あと,留学について資金や単位等を真剣に考える人にあまり出会えなかったのもあります.お金は話しづらい話題だしね.

留学はここが楽しいぞとかいう話をする気はありません.他の陽キャのブログをどうぞ.

「理系のための手軽な留学」の話に焦点を置きます.

あくまで筆者の知識の範囲で評論するので人によっては違う所もあるかもですが,ご了承下さい.

特に留学はいくらでも例外オプションがあって,例えばT大には奨学金付き・単位と住居保証・向こうの研究手伝えること決定済の極楽パックがあるとか.

筆者の苦労談や偏見マシマシの留学観を聞きたい人は対面で.制度批判とか差別発言は炎上必至なのでネット公開はしません.

 

留学に行くべきか

まずは「留学に行くべきか」という根本的な話をしましょう.

もし少しでも「留学してみたい」と思っている人は絶対に行くべきです.

お金ではなく,時間の話です.

3ヶ月以上のまとまった休みを「海外に行く」という非生産的な事に費やせるのは確実に学生の間だけです.

留学中就活もしていたので先輩に話など聞きましたが,社会人が1周間休みを取るのがどれだけ大変かがよく分かります.

更にその海外旅行に「勉学」という大義名分をつけることが出来ます.

これにより奨学金や安い学生寮の斡旋,単位が出るなどのメリットがあります.最高.

更に大学では英語で同学年の色んな人種と話せるので(英語圏以外は大学の外で英語使えないと思ったほうが良いです),遊びだけではない適度な刺激が得られます.

因みに筆者は留学で嫌だった思い出の方が多い気がしますが,「行きたかったなあ」という後悔を抱えるくらいなら行っておくことをお勧めするくらいには面白い体験でした.

でも懐かしんで笑い話に出来るくらいに風化してくれないかな?いまだに胃が痛いんだが

あと副作用じゃないですが,やっぱり英語は全般的に上手くなります.帰ってきてから英語論文やアニュアル等読むのがすごく楽になりました.

あと就活で他の理系大学生より優位に立てます.少なくとも精神的には.

まさか留学行ってるからって書類段階で落とすパnクソ企業は実在しないよ?うんほんと.

 

何がネックなのか

  • 必修単位
    理系と文系の留学における最大の違い,それは必修単位でしょう.
    必修の単位数が文系に比べ非常に多く,ある半期で必修を落とすと来年の同じ時間の必修を再来年に移す羽目になる等の枷があり,実質的にカリキュラムが固定されます.
    また,留学先で取った授業が必修単位に変換できるか保証されていることは稀です.
    これにより,理系大学生はしたくもない留年を強いられるリスクがあります.
    本当にクソ制度なので,理系留学生を増やしたいなら即刻改善して欲しいところです留学後に投書したけど聞いてんのかワロタ大
    そのため,必然的に低リスクで行ける時期が限られてきます.

    ただ,ここまで脅しておいてなんですが必修単位はクラス担任の教授が単位換算の裁量を持っているので,行く大学のシラバス片手にどの授業なら必修にカウント出来るか絶対に相談しましょう.
    取る授業も先に決められて一石二鳥です.
    大学院生は研究室の教授なのでこの点は楽勝.

  • 留学費用
    あとは理系文系共通でネックなのはお金でしょうか.
    留学サイトを調べると1年の留学で200万等と出てきます.
    筆者は約11ヶ月滞在してそれなりに遊んだりしましたが,留学準備等合わせて大体180万くらい使ったのでそんなもんだと思います.理不尽な出費多いので覚悟してね.
    これを全部とは行かなくてもある程度奨学金等補助で賄いたいと思うのは当然です.
    実は旧帝大&有名私立なら交換留学でほぼ確実にJASSOの海外留学支援制度(協定派遣)に通ります.月額88,000円出るので,在学期間10ヶ月で88万円は出ると思っていいです.
    希望的観測を言えば,民間奨学金等を併給すれば黒字留学になることもあります.筆者は結果的に黒字でしたので,結構あり得ない話ではないです.
    宝くじみたいなものなんで倫理観を無視して自分に当てはまるものは何でも出してみるのが良いと思います.
    (被っても無効になる方を選べば良くて,基本ペナルティとかブラックリスト入りとか無いのでね)
    まあ取り敢えず留学費用の半額は奨学金が出るというのは良い情報なのではないでしょうか.
    研究留学は研究室のお金とか大学院の予算とかを使えることが多いです.
    いずれにせよ理系は人数が少ないので奨学金の倍率低いのもあって,文系に比べれば楽にお金が集まる印象です.
    (あくまで1例ですが)筆者と一緒に院で留学した理系同期たちも皆120万以上貰っていた様子でした.

 

行くなら何を考えるべきか

では留学に行くことを決めたとしましょう.

留学する方法はいくつかあります.

  • 私費留学
    語学留学等,自分のお金で海外旅行する留学.
    期間は自由.
    大学の在籍にも含まれないので今回の話からは除外.
  • 交換留学
    文字通り大学間で学生を交換する制度.
    基本1年間.
    取った単位が基本的に換算される.
    書類を向こうとこっちの2大学分書かないとなので大変.
    TOEFLの点数と成績が良くないと行きたい大学に受からなかったりする.
  • 研究留学
    海外の研究室に行き,一定期間研究する留学.
    基本3ヶ月.実績なども求められないことが多い.
    理系にとって一番お手軽.

 

理系大学生の場合,基本交換留学です.

最速で必修をほぼ取り終えられて,一応単位やばかった時のリカバリーも効く2年後期〜3年前期or3年後期〜4年前期の2年間の中になるかと思います.

(9月留学の話をしています.)

 

理系大学院生は交換留学,研究留学どちらも選べます.

が,交換留学で1年間なら1年後期〜2年前期以外無いです. 

一方,研究留学はとてもお手軽です(大事なことなので2回目書きました).

期間は自由.メールのやり取りなどで行く研究室さえ合意が取れれば行って研究して帰って来るだけ.「研究」という大義名分がついた海外旅行です.

海外旅行なのでその間日本の大学に籍を置けるため,カリキュラム等で悩む必要は全く無いです.

 

因みに留学期間が4年前期(院2年前期)に被る場合,院試は受けられない&1人海外で就活&卒修論研究室探しになることを覚悟して下さい.

筆者はこれに加え3月にコロナが発生したため大学当局の「帰ってこい」コールみたいなトラブルも重なりメンタルが死にました.

更に6月に現地で内々定面接がある会社などは書類の時点で落とされます.(体験談)

更に帰ってきた後の残り半年で卒論・修論を書くはめになります.クッソ大変.(体験中)

筆者は本当は交換留学中に現地の研究室で研究して論文を書き,帰ってきたら遊ぶだけのアルティメット完璧な計画だったんですがコロナで完膚なきまでに塵と化しました.

 

正直どれがおすすめか

  • 交換留学
    「なんかミスっても卒業のばしゃ大丈夫っしょ」の精神が一番余裕が出来ます.
    様々な書類関係は意外と何とかなります.理系で留学だからなのか意外と皆優しかったので存分に甘えました.バブバブ
    TOEFLがまあまあ大変だった記憶があります.
    120点満点でヨーロッパ等英語圏外なら60~80点くらいで行けますが,英語圏は普通に105点以上を要求してきます.そんな点数取れんよ...クソが
    でも正直ヨーロッパがおすすめです.町でも結構英語使えるし(首都レベルの都市だけですが)観光も楽しいし,なによりネイティブじゃない英語に皆寛容です.

    でも個人的には3ヶ月~半年の研究留学が一番おすすめです.
    さっきの「ネックになること」には書きませんでしたが,留学する上で本当に面倒なのがビザの取得です.
    半年ぐらいまでなら国内の領事館で申請できますが,それ以上は現地申請です.
    この際に現地の銀行口座,住所申請,生活費の証明書が必要になりますが,慣れない土地で分からん現地語を見ながら自国語でもめんどい役所の書類を書くということです.更にお役所対応は全国共通.
    更には銀行口座にも住所必要なので,
    アパート契約→市役所で住所登録→銀行口座登録→日本から生活費振り込み&証明書印刷→移民局で数時間並んでビザ申請
    というのをスケジュール考えて確実にやらないといけない.
    更に帰る際にはそれぞれの解除申請をまた役所に行ってやることになります.しかも帰国日から逆算しつつ有効期間等を気にして.
    総評するとメンタルが死にます.
    また,交換留学は11ヵ月くらい前に行くことが決まりますが,時期的に奨学金等は一切決まってないところから始まると思ってください.
    200万かかることは分かってるのに奨学金受かるまでは自費というプレッシャー...
    総評するとメンタルが死にます.

  • 研究留学
    日本人は世界どこでも3ヶ月なら大体観光ビザで入れます.
    観光扱いなので別に書類とか一切関係ないです.
    国内で半年ビザ取得した際も同じような扱いです.
    期間も自由なので,「奨学金取れたら行くか」みたいな事も出来ます.
    ただし研究室のみ・しかも短期間しか行かないので,基本友達は出来ないと思った方が良いです.今まで身近にいた研究留学の留学生と帰国後もよく連絡とるくらい仲良くなったことありますか?そういうことです.

まとめると
「留学行ってみたい」
→ 3ヵ月~半年までの研究留学がお手軽でベスト

「留学でがっつり勉強したい」

→ 1年以上は海外院に2年正規留学しても苦労変わんないしむしろ書類減る

って話です.

 

最後に

書いてて自分が「こういう批判系の記事ほんと読みたかった」ってしみじみ思ったので,暇になったらまた留学を冷静に考えるTips系書こうかと思います.

留学系のリアルにやなところを考える記事って本当に見つからないです.生存性バイアスかな.

でも基本的にキレ散らかしながらこの記事を書いたので,気持ち的にはやっぱり留学って微妙だったわ...まあ人によるだろうね.

 

明日はまんぼー君が「今年買ってタメになった本」について書きます.

筆者がダメになった本?男子高校生を養いたいお姉さんの話は良いぞ.団活に新刊来るの楽しみにしてるんだが.

 

ではまた.